(財)日本鯨類研究所は、第18次南氷洋鯨類捕獲調査で得られた調査副産物1,895.1トン(ミンククジラ440頭分の鯨肉)を、 国際捕鯨取締条約第8条第2項に則り下記の区分毎の数量で販売する。
(1) 公益需要向け(地方自治体や啓発事業用等): 475.3トン
(2) 一般市販用 : 552.8トン
(3) 加工用 : 855.9トン
(4) 特殊規格品 : 11.1トン
一般市販用は、7月4日(月)から8月10日(水)までの期間に、各都道府県の過去の消費実績及び現状の需要実態を考慮して算出される数量を、その卸売市場を通じて販売する。
11次北西太平洋調査副産物価格と同じである。但し、昨年17次南氷洋調査副産物価格に比し、赤肉類の卸売価格のうち尾肉徳用等は100-500円引き下げ、中心となる赤肉で200円、小切・胸肉等は120-150円引き下げた。又、白手物類の畝他は50-100円値上げし、本皮特選・本皮1級・尾羽等は500-1,000円引き下げた。
調査副産物を販売して得られる取得金は、翌年度の鯨類捕獲調査の実施費用等に充当される。
当研究所が販売するミンク鯨肉製品は、公的な性格を持った調査副産物であり、また、その供給量は需要に対して著しく少ない状況にある。 このような情勢を考慮し、販売方法については、水産庁の指導を得ながら調査副産物販売勉強会を開催の上販売基準等の妥当性について検討を行い、また、総合食料局に対し公正な販売に関する流通関係者への指導をお願いしている。 さらに、当研究所も販売に関する説明会を逐次開催し、市場関係者等に公平な販売を要請すること等により、幅広く国民各層に鯨肉が適正な価格で公平に行き渡るよう努めている。
南氷洋における鯨類捕獲調査は、同海域に存在するミンククジラの資源管理に必要な科学的情報を得ることを目的に実施されており、その成果は国際捕鯨委員会(IWC)等の国際機関において、各国の研究者から高い評価を受けている。
なお、第18次調査は平成16年12月7日から平成17年3月8日にかけて実施し、440頭の標本を採集した。
2004/2005年度南極海鯨類捕獲調査のプレスリリース(http://www.icrwhale.org/02-A-39.html)参照