当研究所の活動は大きく二つに分かれます。一つは科学的根拠に基づく鯨類を含めた海洋水産資源の持続的利用への理解促進とその実現のための資源管理等での貢献です。二つ目が、歴史ある鯨食を含む捕鯨文化の発掘・維持/振興とその発信です。
そのため捕鯨文化に関わる資料の収集やシンポジウム等の開催のほか、展示会の開催を行っています。博物館等でのクジラの企画展では資料貸し出し等の協力を行っています。日本各地に残る鯨料理を紹介するためのパンフレットや新旧のクジラ料理を紹介するレシピブックの製作の他、親子、学生、管理栄養士及び調理師向けの料理教室やセミナー、食育イベントの開催を通して、鯨食の普及にも努めています。また、水産資源としての鯨類の持続的利用の重要性、捕鯨の歴史や鯨食文化等を知ってもらうため小学生向けの副教材を作成しています。くじら総合サイト「くじらタウン」HPでは収集した鯨工芸品の紹介や捕鯨文化に関わる記事の他、鯨の栄養学的特性を紹介し、全国の鯨製品を買える店、鯨料理を食べられる店の情報も掲載しています。また、鯨に関わるイベント等の情報も発信しています。