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調査の成果

JARPN/JARPNIIからどんな結果が得られている?

特別許可のもとで実施されている北西太平洋鯨類捕獲調査の第一期調査 (JARPN)は1994年から1999年まで行われました。このJARPN調査は次の主な目的がありました:a)ミンククジラの資源構造の解明、特に「W系群」が存在するのかどうかを解明すると同時に「O系群」および「W系群」の混合率の推定、および b)北太平洋におけるミンククジラの摂餌生態の解明。

2000年2月には、IWC会科学委員会により調査データおよび成果を検討するためのJARPNレビュー作業部会が行われ、その報告では、

「作業部会は…JARPN 調査で得られた情報は北太平洋ミンククジラ資源シミュレーション・トライアルを改善させるため、過去において利用され、またこれからも利用されるであろうということから、ミンククジラの資源管理に重要性を有するものであると指摘した」と結論づけています。


このJARPNの調査成果に基づき、日本は2000年に新規拡大調査であるJARPNIIを開始しました。

現在実施されているJARPNIIは2000年および2001年の予備調査によってはじまり、最初の本格調査は2002年から開始されました。JARPNIIの目的は、a)摂餌生態および生態系調査(鯨類による餌生物の捕食、鯨類の餌の嗜好、生態系モデル構築)、b)鯨類および海洋環境における環境汚染物質のモニターリング(鯨類における汚染物質蓄積のパターン、食物連鎖による汚染物質の蓄積過程、汚染化学物質と鯨類の健康との関連)、およびc)大型鯨類(ミンククジラ、ニタリクジラ、イワシクジラおよびマッコウクジラ)の系群構造を解明することです。

2009年1月にはIWC科学委員会により、JARPNII調査の最初の6年間(2002-2007年)で得られたデータ及び成果を検討するため、レビュー会合が行われました。このJARPNIIレビュー会合の報告書において、JARPNIIの主な目的について以下のように評価しています:

「JARPNIIの調査において鯨類の餌に対する習性や摂餌嗜好に関するデータを収集するための著しい努力およびそれらデータや情報の全般的な高品質(を評価する)。捕獲調査計画は複数の調査船およびプラットフォームにわたって、全般的によく調整されており、また、多くの学問領域にわたるデータを高い水準で同時に収集されたことは賞賛に値する。これら努力の成果として得られた貴重なデータセットはJARPNII調査計画の目的にとどまらない、幅広い課題に関する一斉解析作業を潜在的に可能にするものである。」


第二期北西太平洋鯨類捕獲調査(JARPNII)   低画質(984KB)  高画質(4.5MB)


2018年2月2日 南極海及び北西太平洋の鯨類捕獲調査の水銀研究について

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