2 月1 日午後10時30分頃(日本時間)から2日午前8時30分頃までの間、第二期南極海鯨類捕獲調査(JARPAII)船団に属する勇新丸(YS1)、第二勇新丸(YS2)及び第三勇新丸(YS3)は、反捕鯨団体シー・シェパード(SS)の妨害船スティーブ・アーウィン(SI)号及びボブ・バーカー号(BB 号)による妨害を受けた。
BB号から降下された小型ボート2隻がYS1の船首直前を航行し、ロープを投入。その結果、スクリューにロープが絡まった。 また、BB号がYS3に異常接近し、YS3の船尾に接触した。その結果、左舷船尾のハンドレールが曲損し、外板も破損した。 幸いにも、YS1及びYS3の両船は今のところ航行に支障はない。
またSI号及びBB号から降下された小型ボート計3隻がYS2の船首直前を航行してロープを投入し、SI号またはBB号から降下された小型ボート1隻がYS3の船首直前を航行してロープを投入した。
YS1、YS2及びYS3は妨害船に対し、妨害行為を止めるよう音声等による警告を繰り返し行った。 幸いにも、これらの妨害活動によりYS1、YS2及びYS3の乗組員に怪我はなかった。
平成24年12月17日、米国の第九巡回区控訴裁判所は、SSCS、ポール・ワトソン及び彼らと呼応して活動する者に対し、(1) 調査船への物理的攻撃、調査船の安全航行を脅かす航行の禁止、(2) 調査船の500ヤード(約457 メートル)以内への接近の禁止を命ずる仮処分命令を出している。 当研究所は、昨年来、SSCSの各妨害行為について、控訴裁判所に法廷侮辱の申立てを行ってきた。
日本が実施しているJARPAII は国際捕鯨取締条約に基づく合法的な調査活動である。 シー・シェパードによる妨害行為は、調査捕鯨に従事する我が国の船舶及び乗組員の生命・財産を脅かすものであり、決して許されるものではない。 当研究所は、SS妨害船の旗国及び寄港国であるオランダ、豪州及びニュージーランド並びにSSが本部を置く米国といった関係国が、SS の一連の犯罪行為を放置することなく、利用可能なあらゆる手段を講じて厳正に対応することを強く求める。