日本時間2月17日午前8時頃から、第二期南極海鯨類捕獲調査(JARPAII)船団所属の調査母船日新丸(NM)は、追航する反捕鯨団体シーシェパード (SS)所属船スティーブ・アーウィン(SI)号から、 スクリューや舵の破壊を狙った攻撃を受けた。現在もSI号は依然としてNMを追航し妨害活動を行っている。
NMからの報告によれば、SI号は今月上旬から調査船に対して度重なる妨害行為や侵入行為に及んでいたが、 17日午前8時頃から、船尾から浮子の付いたロープを流しながらNMの船首直前を横切るなど危険な接近を繰り返し、NMのスクリューや舵を狙った攻撃を仕掛けた。
NMは妨害船に対して無謀な接近や妨害活動を思いとどまらせるために警告音声放送及び放水を行った。また現在までにNMの乗員及び船体にその他の被害は出ていない。
これまでSI号とともに妨害活動を行っていたボブ・バーカー(BB)号(船籍国トーゴ)は16日夜に徐々に減速してNMから離れ、NMのレーダー圏外に出た。現在のところ、BB号の位置・動勢は不明。
当研究所は、SSがIWC加盟国の一致した非難と自制の要求を無視して、調査船と乗組員の安全を脅かす危険な暴力行為を繰り返すことを強く非難するとともに、ただちにこのような行為を止めるよう要請する。 また妨害船の船籍国であるオランダをはじめとする関係国に対しては、取り得るあらゆる手段を講じ、SSの暴力行為の抑止を図り、その犯罪行為に対しては厳正に対処することを強く要望する。