(財)日本鯨類研究所は、第17次南氷洋鯨類捕獲調査で得られた調査副産物1,922.8トン(ミンククジラ440頭分の鯨肉)を、 国際捕鯨取締条約第8条第2項に則り下記の区分毎の数量で販売する。
(1) 公益需要向け(地方自治体や啓発事業用等): 488.9トン
(2) 一般市販用 : 573.4トン
(3) 加工用 : 849.5トン
(4) 特殊規格品 : 11.0トン
一般市販用は、7月23日(金)から8月27日(金)までの期間に、各都道府県の過去の消費実績及び現状の需要実態を考慮して算出される数量を、その卸売市場を通じて販売する。
調査副産物(赤肉類及び白手物類)の卸売価格は16次南氷洋調査副産物価格とほぼ同一である。
調査副産物を販売して得られる取得金は、鯨類捕獲調査の実施費用に充当される。
当研究所が販売するミンク鯨肉製品は、公的な性格を持った調査副産物であり、また、その供給量は需要に対して著しく少ない状況にある。 このような情勢を考慮し、販売方法については、水産庁の指導を得ながら調査副産物販売勉強会を開催の上販売基準等の妥当性について検討を行い、また、総合食料局に対し公正な販売に関する流通関係者への指導をお願いしている。 さらに、当研究所も販売に関する説明会を逐次開催し、市場関係者等に公平な販売を要請すること等により、幅広く国民各層に鯨肉が適正な価格で公平に行き渡るよう努めている。
(参考)第17次南氷洋鯨類捕獲調査について
南氷洋における鯨類捕獲調査は、同海域に存在するミンククジラの資源管理に必要な科学的情報を得ることを目的に実施されており、その成果は 国際捕鯨委員会(IWC)等の国際機関において、各国の研究者から高い評価を受けている。なお、第17次調査は平成15年11月30日から平成16年3月3日に かけて実施し、440頭の標本を採集した。