現在の一般財団法人日本鯨類研究所(日鯨研)は日本の民法に基づく「財団法人」として1987年に農林水産省指令62水海第3458号によって設立された。
日本鯨類研究所の目的は、「財団法人 日本鯨類研究所 寄附行為」の第3条に次のように明記されている。
「本研究所は、鯨類その他の海産哺乳類に関する試験研究及び調査並びに鯨類その他の海産哺乳類に係る国際情勢に関する調査等を行うことによりもって水産資源の適切な管理と利用に寄与することを目的とする。」
日鯨研の活動は、同法第4条に以下のように明記されている。
「本研究所は、前条の目的を達成するため、次の事業を行う。
(1)鯨類その他の海産哺乳類に関する試験研究および調査
(2)鯨類その他の海産哺乳類に関する資料の収集及び提供
(3)鯨類その他の海産哺乳類に係る国際情勢に関する調査及び情報収集並びに提供
(4)その他、本研究所の目的を達成するために必要な事業
日鯨研が1987年に設立された背景には、1982年に採択された国際捕鯨委員会(IWC)の商業捕鯨モラトリアム(以下モラトリアム)がある。国際捕鯨取締条約(ICRW)附表第10項(e)には次のように明記されている。
「この10の他の規定にかかわらず、あらゆる資源についての商業目的の鯨の捕獲頭数は、1986年の(沿岸捕鯨の)鯨体処理場による捕鯨の解禁期及び1985年から1986年までの母船による捕鯨の解禁期において並びにそれ以降の解禁期において零とする。この(e)の規定は、最良の科学的助言に基づいて検討されるものとし、委員会は、遅くとも1990年までに、同規定の鯨資源に与える影響につき包括的評価を行うとともに(e)の規定の修正及び他の捕獲頭数の設定につき検討する。」
この文章は、モラトリアムが商業捕鯨の一時的な停止を意図したものであり、見直しの期限も組み込まれていることを明確にしている。モラトリアムはIWCが当時の科学的知見の欠如に対する懸念に対処するために採択したもので、「遅くとも1990年までに」捕獲頭数を零に制限する影響に関する未確定の「包括的評価」を実施する業務をIWCに課している。「包括的な評価」が実施されれば、零以外の捕獲頭数制限を設けることが可能であることが示された。
この文章とその採択にまつわる議論の意味するところは、包括的評価を完了するために必要な最良の科学的助言を提供するためには、鯨類に関するさらなる科学的調査が必要であるということであった。日本政府が将来の商業捕鯨の対象として特定した主要種のひとつがクロミンククジラであり、モラトリアム採択当時、南極海で捕獲されていた唯一の鯨種であった。そこで日本鯨類研究所に与えられた最初の仕事は、当時南極海で最も多く生息していたヒゲクジラの一種であるクロミンククジラに焦点を当てた「南極海鯨類捕獲調査(JARPA)」と呼ばれる調査計画を立案し、実施することであった。JARPAの致死的構成要素には、国際捕鯨取締条約(ICRW)第8条に基づく特別許可を日本政府が交付する必要があった。JARPAの全体的な背景は、上記第10項(e)で想定されている「レビュー」と「包括的評価」の一環として、IWC科学委員会の作業に貢献することであった。
JARPAは、1987/88年の南半球夏季に2年間の予備調査として日鯨研によって開始された。農林水産省指令62水海第4144−46号に基づき開始された。JARPA調査は1989/90シーズンから本格的にスタートした。
1987年から2019年にかけて、日鯨研はJARPAとは別に、南極海および北西太平洋におけるいくつかの特別許可鯨類捕獲調査計画を立案・実施した。
日鯨研は1987年に設立され、海産哺乳類、特に大型鯨類の科学的調査を行っている。
特に、国際捕鯨委員会(IWC)の商業捕鯨モラトリアムの採択に対応するために設立された。
IWCは鯨類の資源評価と商業捕鯨の管理に十分な科学的知見がないことを懸念していた。
JARPAは、日本鯨類研究所の南極海鯨類捕獲調査特別許可プログラムである。
その後、さらなる調査計画が立案・実施されてきた。