2021年8月3日に北海道で実施した寄鯨調査事業について（Y21-003）

2021年8月27日
指定鯨類科学調査法人/一般財団法人　日本鯨類研究所
一般社団法人　日本水族館協会

1. 調査の概要

2021年8月1日（日）、苫小牧港西港区入船ふ頭に入港した船の船首部分（バルバスバウ）に乗り上げていた鯨体が発見され、苫小牧港管理組合が鯨体を付近の岸壁に係留した。

8月2日（月）に北海道水産林務部水産局からの依頼により、寄鯨調査事業として調査を実施することとなった。同日、下記の調査団が苫小牧に赴き、8月3日（火）に苫小牧港管理組合が係留地から北海道苫小牧市字勇払海岸に鯨を移動後、調査団が調査を実施した。調査終了後は、付近砂浜に埋却処分とした。

2．調査団構成　(下線は総括調査員)

日本鯨類研究所　田村・小西

青森県営浅虫水族館　久保・桃井

*他に、調査・採集希望書を提出の上、ストランディングネットワーク北海道（SNH）が参加

3. 当該鯨の情報（Y21-003BR）

鯨種名　ニタリクジラ (形態学的、DNA鑑定により確定)

体長　13.09メートル

性別　雌

4. 採集標本一覧

・卵巣（左右）

・表皮（背鰭直下中央）

・脂皮（背鰭直下中央）

・筋肉（背鰭直下中央）

・ヒゲ板（左側最大部）

*他に、調査・採集希望書を提出の上、ストランディングネットワーク北海道（SNH）が、筋肉等の標本を採集した。

5. 調査の様子（写真）

写真1. 8月1日　発見後、係留状況（北海道庁より提供）

写真2. 8月3日　係留場所から苫小牧市字勇払海岸に移動、調査、埋却

本件に関する問い合わせは、 (一財)日本鯨類研究所　田村（090-3216-4594；yorikujira@i-cr.jp）または、(一社)日本水族館協会挟間（080-8831-4010）まで