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2017/18年新南極海鯨類科学調査(NEWREP-A)について


2017年11月9日
一般財団法人 日本鯨類研究所

1. はじめに

日本政府は、2014年3月31日のICJ判決を受けて、第二期南極海捕獲調査(JARPAII)を停止するとともに、同判決を踏まえた新たな調査計画を策定することを表明しました。 同年11月、新たな調査計画が国際捕鯨委員会科学委員会(以下、IWC/SC)に提出されました。 この計画は、「新南極海鯨類科学調査計画(New Scientific Whale Research Program in the Antarctic Ocean:NEWREP-A)」と呼ばれ、RMP(改訂管理方式)を適用したクロミンククジラの捕獲枠算出のための生物学的及び生態学的情報の高精度化と、生態系モデルの構築を通じた南極海生態系の構造及び動態の研究を目的として、南極海の第III区から第VI区までのおよそ南極の半周の海域を調査海域として、鯨類の目視情報の収集のほか、クロミンククジラ(Antarctic minke whale, Balaenoptera bonaerensis)の生物学的情報、その餌生物であるナンキョクオキアミの資源量および海洋環境情報の収集を12年間行う計画となっています。 さらに、外部機関や関係する調査プログラムとの連携も強化することになっています。
NEWREP-A調査では、毎年ランダムサンプリングによってクロミンククジラ333頭から、年齢や性成熟などの生物学的情報を収集する計画です。 また、非致死調査として鯨類目視調査を行うほか、非致死的調査の実行可能性・有用性を検証するため、クロミンククジラからのバイオプシー標本(皮膚標本)採集および同種への衛星標識装着実験を実施し、併せて簡易餌生物資源量調査として計量科学魚群探知機による観測・ネットサンプリング・採水を含む海洋観測を実施する計画になっています。 第1回のNEWREP-A調査は、4隻の調査船を用いて、2015年12月1日より115日間にわたり南極海の第X区で捕獲調査を実施しました。 第2回のNEWREP-A調査では、新たに目視専門船1隻を加えた5隻の調査船により、2016年11月18日より134日間にわたり南極海の第IV区と第III区の一部で捕獲調査を実施しました。 本年は、NEWREP-Aの第3回目の調査となります。


2.調査の概要

調査目的

1. RMP(改訂管理方式)を適用したクロミンククジラの捕獲枠算出のための生物学的及び生態学的情報の高精度化

2. 生態系モデルの構築を通じた南極海生態系の構造及び動態の研究


調査期間

平成29年12月上旬から平成30年3月上旬まで(予定)


調査海域

東経0度から西経120度までの南緯60度以南の南極海(調査海域は、氷縁から沖合45浬により南北に層化し(但し、ロス海を除く)、さらに各海区を東西に2分割して、小調査海域を設置します。)


調査海域図
図1.調査海域図

調査実施主体

一般財団法人日本鯨類研究所


調査船と乗組員数(含む調査員)計180名

調査母船 日 新 丸 ( 8,145GT  江口浩司船長以下102名)

目視採集船 勇 新 丸 ( 724GT  阿部敦男船長以下17名)

目視採集船 第二勇新丸 ( 747GT  葛西英則船長以下19名)

目視採集船 第三勇新丸 ( 742GT  大越親正船長以下18名)

目視専門船 第七開洋丸 ( 649GT  佐々木安昭船長以下24名)

計180名


調査項目

(1) 捕獲調査

対象鯨種及び目標標本数: クロミンククジラ 333頭

(2) 非致死的調査

資源量推定のための目視調査

バイオプシー標本(皮膚標本)の採集

鯨体の自然標識の撮影

鯨体への衛星標識の装着

(3) 餌生物資源量調査

計量魚群探知機等を活用したオキアミ資源量調査

海洋観測調査


調査手法

ライントランセクト法による鯨類目視調査(資源量推定のための目視調査、距離角度推定実験)、自然標識撮影、バイオプシー標本採集、クロミンククジラ衛星標識装着実験、クロミンククジラバイオプシー実行可能性検証実験、発見されたクロミンククジラのランダムサンプリングによる捕獲調査(生物学的情報の収集)およびオキアミの資源量調査(計量科学魚群探知機による観測、ネットサンプリング)ならびに海洋観測調査(CTD、採水器による採水、海洋漂流物観察)。


3.参考

新南極海鯨類科学調査計画(NEWREP-A)については、以下のURLでご覧になれます。

http://www.jfa.maff.go.jp/j/whale/index.html


第1回(2015/16年度)及び第2回(2016/17年度)南極海鯨類科学調査の結果概要および調査の動画については、以下のURLでご覧になれます。

http://www.icrwhale.org/160324ReleaseJp.html

http://www.icrwhale.org/170331ReleaseJp.html

https://www.youtube.com/channel/UCz3c9IIMiQPVeryAogmJIig


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