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第16次北西太平洋鯨類捕獲調査(沖合調査)で得られた調査副産物の販売について


平成21年11月2日
財団法人 日本鯨類研究所


1.販売数量

(1) (財)日本鯨類研究所は、国際捕鯨取締条約第8条第2項に則り、第16次北西太平洋鯨類捕獲調査で得られた調査副産物1792.0トン(ミンククジラ43頭分、ニタリクジラ50頭分、イワシクジラ100頭分、マッコウクジラ1頭分の鯨肉等)を、下記の区分毎の数量で販売する。

(単位:トン)
ミンククジラ ニタリクジラ イワシクジラ マッコウクジラ
(1) 公益用 19.5 62.2 216.0 - 297.7
(2) 市販用 95.5 315.9 1,079.2 3.7 1,494.3
115.0 378.1 1,295.2 3.7 1,792.0

市販用のうち市場向けについては、11月6日から平成22年1月31日までの期間に、卸売市場(各都道府県の中央卸売市場及び一部の地方卸売市場)を通じて販売する。
(2) 釧路沖沿岸域鯨類捕獲調査で得られた調査副産物(ミンククジラ59頭分)の冷凍品約20トンは、全量市販用に販売する。 (なお、生鮮品赤肉他約50トンはすでに網走、釧路、石巻、南房総、太地の5市町及び全国の市場で販売した。)

2.販売価格

昨年来経済環境の悪化が続いており、景気の回復が遅れている。加えて円高によるデフレ圧力が、水産市場全体に価格低下をもたらしている。 このような消費マインドの冷え込みの中、国民各層に出来る限り安価な鯨肉の提供を行うべく、経営改善計画に基づき製造原価の削減を図り、 今年7月に値下げを行った22南よりもさらに値を下げ(例えば赤肉は@130〜160円/Kg、畝須1級@200〜300円/Kgの値下げ等)需要の喚起を目指した。

3.取得金の利用方法

調査副産物を販売して得られる取得金は、今後の鯨類捕獲調査の実施費用に充当される。

4.適切な流通の確保

当研究所が販売する鯨製品は、公的な性格を持った調査副産物であり国民各層に対して公平に、 且つ可能な限り廉価で配分する必要があるとの観点にたって、公正な販売を確保すべく農林水産省総合食料局流通課に流通関係者への指導を願うとともに、 水産庁の助言を得て、当研究所も流通各位との販売に関する説明会等を開催し、より幅広く鯨肉が適正な価格で公平に行き渡るよう努めている。

(参考)第16次北西太平洋鯨類捕獲調査(JARPNII)について

北西太平洋における鯨類の系群構造の解明、及び鯨類を含む複数の水産資源の一括管理を可能とするための鯨類の摂餌生態の解明を主目的とした調査を実施した。 なお、第16次調査は平成21年6月16日から平成21年7月25日にかけて実施し、ミンククジラ43頭、ニタリクジラ50頭、イワシクジラ100頭、マッコウクジラ1頭の標本を採集した。 さらに、釧路を中心とした概ね半径50マイル内の沿岸域で、小型捕鯨船4隻を使用して捕獲調査を実施し、平成21年9月5日から、ミンククジラ59頭の標本を採集した。


2009年度第二期北西太平洋鯨類捕獲調査(JARPNII)のプレスリリース 参照

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